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zoom RSS 新たな名盤登場!フィリップ・スパーク&オオサカ・シオン、東京吹奏楽団による2つのライヴアルバム

<<   作成日時 : 2016/03/05 01:25   >>

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ジェイムズ・バーンズに続き、今度は英国の人気作曲家、フィリップ・スパーク(b.1951)指揮によるアルバムを。オオサカ・シオン・ウィンド・オーケストラと、東京吹奏楽団という、東西の著名楽団と共演した2枚のアルバムが立て続けにリリースされた。いずれも2015年のライヴ録音で、過去には以前エントリーしたシエナ・ウインド・オーケストラともライヴアルバム(2014年録音)をレコーディングしている事から、スパークの日本での人気ぶりが窺える。2011年の東日本大震災の際には復興支援として後世に残る名曲となった「陽はまた昇る」を捧げていることからも、スパーク自身にとって日本は大切な場所なのだろう。収録曲は各々以下の通り。

【スパーク&オオサカ・シオン盤】
1. オリエント急行
2. 風のスケッチ
3. ドラゴンの年
4. ディザーツ
5. 故郷からの手紙
6. 宇宙の音楽
7. サンダーバード(バリー・グレイ/スパーク編)

フィリップ・スパーク指揮 オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ
(2015年6月2日録音、ザ・シンフォニーホールにて収録、FONTEC国内盤) 

【スパーク&東京吹奏楽団盤】
1. ファンファーレ・フォー・トウキョウ
2. オリエント急行
3. 交響組曲第2番「サヴァンナ・シンフォニー」
4. ジュビリー序曲
5. リフレクションズ〜ある古い日本俗謡による〜
6. ベートーヴェンの表敬〜カノン「人生を楽しめ」による幻想曲
7. With Clouds Descending
8. ウィークエンド・イン・ニューヨーク.
9. バンドワゴン
10. 「威風堂々」第一番

フィリップ・スパーク指揮 東京吹奏楽団
合唱:立教大学グリークラブ
(2015年9月26日録音、東京芸術劇場コンサートホールにて収録、ブレーンミュージック国内盤)


今回、アルバムの購入のきっかけは次の2点。オオサカ・シオン盤(アルバム「シオン&スパーク!」)には、スパーク作品の代表作の一つである「ドラゴンの年」(1984年作品)が収録されていたこと、また、東京吹奏楽団盤(アルバム「リフレクションズ」)には、学生時代に演奏した「ジュビリー序曲」(1983年作品)が収録されていた点。
オオサカ・シオン盤は自分にとって、以前の大阪市音楽団から2015年3月にオオサカ・シオン・ウィンド・オーケストラに楽団の名称が変わってから初めて聴く音源でもある。大阪市の改革により、大阪市直轄から離れ、民営化を余儀なくされてしまっただけに、演奏レベルへの影響を心配していたが、市音のカラーは健在で、むしろ新たに息を吹き返しているように聴けたのが何より嬉しかった。
「ドラゴンの年」は吹奏楽版の為、過去エントリーした英国式ブラスバンド版とは印象も異なるが、1楽章「トッカータ」から、いつものオオサカ・シオンらしい熱い演奏が聴ける。また、オオサカ・シオンが2005年に日本初演を行った「宇宙の音楽」(2004年作品)も、自分にとっては新たな収穫。英国式ブラスバンド版もおそらく超が付くであろう難曲を見事に吹き切っている。アンコールに「サンダーバード」が収録されてるのはシエナ・ウィンド盤と同じだが、オオサカ・シオンの方がよりノリの良さが伝わって好演。

一方の東京吹奏楽団盤は、「ジュビリー序曲」の冒頭と終結部のファンファーレだけでなく、後半のカンタービレでのテンポ運びが絶品で、スパーク自身が指揮者としても一流であることを窺わせる。そして、本アルバムの何よりの収穫は、スパーク作品の多様性と、東京吹奏楽団のウインドバンドとしてのまとまりの良さ。
多様性という点では、今回、合唱団(立教大学グリークラブ)によるコーラスが3曲(収録曲5.6.10)収録されている点が特徴で、合唱を取り入れた作品にも手腕を発揮している。また、「交響曲第2番」(2010年作品)の第3楽章はバンダが加わり様々なテーマが同時進行に演奏されて不思議な感覚を覚える作品。東京吹奏楽団の創立50年を記念して委嘱された1曲目の「ファンファーレ・フォー・トウキョウ」(2013年作品)や、同じく委嘱作品で世界初演となる「リフレクションズ〜ある古い日本俗謡による〜」も、東京吹奏楽団の委嘱作品ならではの収録で、アルバムの価値を高めている。60歳を過ぎても創作意欲の衰えないスパークの作曲姿勢に改めて脱帽してしまう。
東京吹奏楽団の最近の音源を聴くのは初めてだったが、個々パートが主張しすぎず、ハーモニーにまとまりがあり、柔軟性のある響きに大変好感を持てた。鋭角的でなく、柔らかく響くサウンドは聴き疲れがない。吹奏楽のサウンドとはこうありたい、という一つの理想が示されているように感じた。

なお、双方のアルバムに収録された共通曲は「オリエント急行」(1986年作品)。日本のファンには「オリエント急行」はやはり外せない選曲なのだろう。シエナ・ウィンド盤も含め、3種類の「オリエント急行」がライヴ音源で比較できるのが楽しい。
東京吹奏楽団盤ではアンコールのラストに「威風堂々」が演奏されており、スパークの母国愛を感じさせる。スパーク自身、今や吹奏楽&ブラスバンド界のエルガーのような存在だと思う。自分と同時代に生きる作曲家として今後も新作&指揮活動を応援してきたい。

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