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zoom RSS 注目!京都市交響楽団ブラス・アンサンブルによる最新アルバム『京響ブラス!!オーケストラ・スピンオフ』

<<   作成日時 : 2013/12/14 20:40   >>

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注目のディスクが登場した。京都市交響楽団のブラスセクションによる、その名も京都市交響楽団ブラス・アンサンブルによる最新アルバム『京響ブラス!!〜オーケストラ・スピンオフ』(ジャケット画像:中央)。
全体を通じ、ブラス・アンサンブルの生みの親ともいえるフィリップ・ジョーンズ(1928‐2000)への敬愛ぶりがアルバムレパートリーに色濃く反映されているのが窺える。また、国内の同一オケに所属するプレーヤーによるブラス・アンサンブル編成というのもポイント。他のオケ同士であれば、以前エントリーしたトウキョウ・ブラス・シンフォニー等の名が思い浮かぶが、同一オケによるブラスアルバムといえば、東京都交響楽団の金管五重奏による、東京メトロポリタン・ブラス・クインテットによるアルバム位しかなかった。京都市交響楽団はこれまで音源も含め、あまり接点のなかったオケだったが、今回のアルバムを通じ、一気に同オケへの好感度が増してきた。収録曲は以下の通り。


○ゴフ・リチャーズ:高貴なる葡萄酒を讃えて
○サー・チャールズ・ヒューバート・ヘイスティング・パリー/井澗昌樹編曲:エルサレム
○デイヴィッド・スノウ:ダンス・ムーブメンツ
○J.S.バッハ(クリストファー・モワット編曲):ブランデンブルク協奏曲第3番
○ジュゼッペ・ヴェルディ(井澗昌樹編曲):歌劇『ナブッコ』序曲
○ジム・パーカー:ニューヨークのロンドン子
○團伊玖磨(辻峰拓編曲):祝典行進曲
○山本直純(辻峰拓編曲):白銀の栄光

京都市交響楽団ブラス・アンサンブル
(2013年5月27-29日録音、京都市西文化会館ウェスティ・ホールにて収録、Fontec国内盤))


何より、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル(PJBE)やPJBEの後継団体であるロンドン・ブラスが十八番にしていたレパートリーが収録されているのが嬉しい。その一つが、PJBEがDeccaレーベルへのラストアルバムにレコーディングした「ブランデンブルク協奏曲第3番」。PJBEが最後に到達した境地でもある難曲なレパートリーだけに、この曲を手中に収めるまでのレベルには惜しくも至っておらず、ややもたつきを感じてしまったが、果敢に挑戦した選曲への意欲を買いたい。
一方、ロンドン・ブラスのレパートリーだった「高貴なる葡萄酒を讃えて」(ジャケット画像:左側のアルバムに収録)は、一曲目に収録。オープニングにふさわしい祝祭的な雰囲気に満ちた曲で、聴いていて実に心地よい。
改めてメンバーリストを見ると、トランペットにはノルウェー人(首席)や、女性奏者も含まれており、多彩な顔ぶれを感じさせる。既に移籍しているが、現N響の首席トランペット奏者の菊本和昭氏も京響ブラスの元メンバーだった。

今回、彼らの魅力を最も感じたのは、PJBEがアメリカツアーの為に作曲家のジム・パーカー(b.1934)に委嘱した「ニューヨークのロンドンっ子」(ジャケット画像:右側のアルバムに収録)。しかもここでは5曲からなる組曲の内、「ハーレムのエコー」「グランド・セントラル駅」「ラジオ・シティ」の3曲に、PJBE版にはない打楽器セクション(しかもプレーヤーは京響の打楽器セクション)が加わっており、この曲の持つリズミカルでコミカルな描写がより色濃く出た演奏に仕上がっている。
推測だが、この曲の最終曲「ラジオ・シティ」の打楽器入りヴァージョンを、英国の金管バンド(The Fairey FP Band)の音源で聴いた事があり(編曲:ゴフ・リチャーズ)、今回の京響ブラスの演奏はその編曲を応用したものかもしれない。
この曲には自分自身思い出がある。中学時代だっただろうか、当時、N響首席奏者の祖堅方正氏が率いる「祖堅方正ブラス・アンサンブル」の実演に接し、メインレパートリーに据えられたこの「ニューヨークのロンドンっ子」を聴いて一気に好きになったものだ。特に「ラジオ・シティ」の痛快な演奏は印象に残っている。その後、すぐにPJBEのアルバムを買い求めたのは言うまでもない。
そんな祖堅氏が今年10月に亡くなったという。祖堅氏自身、フィリップ・ジョーンズに師事しており、PJBEが開拓したブラス・アンサンブルというレパートリーを日本に普及したその功績は大きい。改めてご冥福を祈りたい。
今回の京響ブラスのアルバムを聴いて、改めてPJBE盤とロンドン・ブラス盤を聴き直してみたが、彼らのブラス・アンサンブルのパイオニアとしての高い音楽性を再確認したのもまた事実。
現役で活躍する国内のブラス・アンサンブル団体に今もフィリップ・ジョーンズの精神が脈々と受け継がれているのを感じた。京都市交響楽団ブラス・アンサンブルの今後の活躍に是非期待したい。

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