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zoom RSS 熱狂と感動!!ブラック・ダイク・バンド26年ぶりの来日公演(10月29日 NHKホール)

<<   作成日時 : 2016/10/29 23:22   >>

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英国の金管バンドの名門で世界トップクラスの実力を誇る、ブラック・ダイク・バンドの来日公演を聴く(2016年10月29日 NHKホール)。今年最大の収穫、いや近年でも最大の収穫となったかもしれない。これまで本ブログにも彼らのCDをいくつかエントリーしてきたが、実演は初めて。何せ、26年ぶりの来日というからこの機会を聞き逃す訳にはいかなかった。
開演は16時。会場は9割は埋まっていただろうか。自分がチケットを購入したのが公演約一ヶ月前で、1階席のS席は取れなかったものの、2階席上手側のS席でコルネット・セクションを見渡せるベストポジション席を取れたのはラッキーだった。周囲は現役のブラバン世代や、自分のようなブラスファンと思しき聴衆が多かった。曲が進むにつれ、会場は熱狂で満たされ、アンコールが終わる頃にはスタンディングオベーション。それはまるでどこかのライブハウスに居合わせたかのようで、いかに待望の公演だったかを窺わせた。

プログラムは以下の通り。
1. クイーンズべリー(ケイ)
2. 歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲(グリンカ/ハーグレイヴェス編)
3.  ドリーム・アンド・ダンス(ハーパー) ※フリューゲルホルン独奏:ゾイ・ハンコック
4.  アバイド・ウィズ・ミー(ジェンキンス、グレイアム編)
5.  ミス・ブルー・ボネット(サイモン/スミス) ※コルネット独奏:リチャード・マーシャル
6.  <ブラック・ダイク〜映画音楽の世界>
  ミッション・インポッシブル (シフリン/ファーニー編曲)
  ソウル・ボサノヴァ (ジョーンズ/ダンカン編)
  アイ・ウィル・フォロー・ヒム(プゥルセル、モーリア/リチャーズ編)
7. トライアンフ・オブ・タイム (グレイアム)
(休憩)
8. オルガン交響曲第5番 作品42第1から 第5楽章「トッカータ」(ヴィドール/スパーク編)
<ソリスト・ショーケース>
9. ロンドンデリーの歌(アイルランド民謡/アイヴソン編) ※トロンボーン独奏:クリストファー・ビンズ
10. スカボロー・フェア(伝承曲/プライス編) ※シロフォン独奏:アンドレア・プライス
11. 組曲「山の王」作品37から 第4曲「羊飼いの娘の踊り」(アルヴェーン/ リュードランド編)
  ※ユーフォニアム独奏:ゲイリー・カーティン
12. <ブラック・ダイク 音楽びっくり玉手箱>
  「カルミナ・ブラーナ」から「おお、運命の女神よ」(オルフ/ニューサム編)
  出て来いキャスパー(ホーナー/スミス編)
  「レクイエム」から「怒りの日」(ヴェルディ/グレイアム編)
13. イモータル(クーパー)

ニコラス・チャイルズ指揮 ブラック・ダイク・バンド


クラシックから映画音楽、オリジナルまで、幅広いレポートリーを得意とするのは吹奏楽と同様で、金管バンドの世界も実に幅広い。「ルスランとリュドミラ」序曲のように、金管楽器で演奏するには難易度の高い曲でもいとも簡単に吹き切ってしまうのは彼らがソリスト集団である証。現に、本公演ではスタンディング・プレイの曲が多かった。ソリストで印象的だったのは3曲目の「ドリーム・アンド・ダンス」でフリューゲル・ホルンのメロウな響きを聴かせた長身で美貌のフリューゲル・ホルン奏者のゾイ・ハンコック、11曲目の「羊飼いの娘の踊り」で超絶ソロを聞かせたユーフォニアム奏者のゲイリー・カーティン。いずれも実力ある若手奏者で占められており、今後の活躍が楽しみなスタープレーヤーだ。

今回のもう一つの目的は、グライム・ソープ・コリアリー・バンド在籍時代から注目していたプリンシパル・コルネット奏者のリチャード・マーシャル。舞台で見た姿は長身且つ品格が漂っており、まさにプリンシパルの名に相応しい。彼のソロは音源で聴いていた以上に柔らかな音で、一言で形容するなら、“空気感のある”とでもいうべきか。それはバンド全体のサウンドにも当てはまる事で、フォルテでも決してうるさくならず、ウィーン・フィルでいうところのウィンナ・トーンのような伝統的でメロウな響きは決して失わなれない。

金管バンドのオリジナル曲は1部・2部の最後でそれぞれ演奏された「トライアンフ・オブ・タイム」と「イモータル」の2曲。コンクールで演奏される事の多い金管バンド曲は超絶技巧を求められる曲が多く、今回はピーター・グレイアムとクーパーの曲で堪能できた。ちなみに、クーパーは「Fire in The Blood」でエントリーした作曲家。ブラック・ダイク出身だけに、彼らにとっても十八番になっているのだろう。

また、アンコールで演奏された「ハイランド・カテドラル」は舞台前方にスネアドラム奏者が2名、舞台後方にコルネットセクションが左右二手に分かれ、視覚的なパフォーマンスと、朗々と奏で上げたハーモニーが実に感動的で、思わず目頭が熱くなった。金管バンドというとパワフルなサウンドイメージが前に出がちたが、今回彼らの演奏が教えてくれたのは“温もり”と“優しさ”を感じさせるサウンド。音楽が持つ力を体現してくれたような気がした。終演後、ロビーでは来日公演CD(画像下)を携えたサイン会も実施され、ファンとの交流を惜しまない彼らの姿に共感するものがあった。リチャード・マーシャル(画像下)のサインをはじめ、記念写真にも気軽に応じてくれたのはファンとしてとても嬉しかった。

今回、NHK音楽祭の一環として招かれたことは意義があったと思う。クラシックファンにもブラスバンドの魅力を伝えると共に、放映を通じ音楽愛好家と感動をシェアできるからだ(11月30日AM5時からのBSプレミアムでオンエア予定)。ブラスバンドの事を知らなくても、一度彼らのサウンドを聴けば、きっと魅力にとりつかれることだろう。
終演後のサイン会で、指揮者のチャイルズ氏に「来年も是非来てください!」と拙い英語でお願いしたら、笑顔で反応してくれたので嬉しかった。吹奏楽人口が多い割りには、著名な金管バンドの来日公演数はまだまだ少ない。是非、今後も定期的に来日してほしいものだ。

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