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zoom RSS 小曽根真も登場!アラン・ギルバート&ニューヨーク・フィル来日公演(2月15日横浜みなとみらいホール)

<<   作成日時 : 2014/02/28 23:36   >>

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米国を代表する名門オケ、ニューヨーク・フィルの来日ツアー最終日の公演を横浜みなとみらいホールで聴く(2月15日)。前日の大雪に見舞われ、当初より30分遅れての開演となったが、真冬の寒さを吹き飛ばすコンサートとなった。自分にとって米国オケの実演に接するのは1990年のカンゼル&シンシナティ・ポップス、2001年のサヴァリッシュ&フィラデルフィア管弦楽団に次いで3度目。ニューヨーク・フィルといえば、1999年にニューヨーク・フィル・ブラス・クインテットの来日公演で、トランペットのフィリップ・スミスやトロンボーンのジョセフ・アレッシをはじめとした首席奏者達の実演に接したのを思い出す。また、タクトをとる首席アラン・ギルバート(b.1967)は、2011年に聴いた東京都響との公演が記憶に新しい。2009年以降、ニューヨーク・フィルの音楽監督となったギルバートがどんな音楽を聴かせてくれるかが今回の最大の関心事。米国名門オケの感想を綴っておきたい。横浜での公演プログラムは以外の通り。

○ラウス:狂喜
○ガーシュウィン: ラプソディ・イン・ブルー (ピアノ:小曽根真)
○チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調 op.64


オープニングはニューヨーク・フィルのコンポーザー・イン・レジデンスを務めるラウス(b.1949)による「狂喜」という作品。ラヴェルの「ラ・ヴァルス」のような、ダイナミズムを味わえる曲で、そこには現代音楽という先入観は不要だった。ニューヨーク・フィルには如何なる高度なテクニカルを要求される箇所も、難なく切り抜けてしまう余裕さがあり、彼らのカラーにマッチした作品だと感じた。
ステージ上での発見は、ニューヨーク・フィルには第一ヴァイオリンを中心に、アジア系の奏者が多かったこと。以前観たフィラデルフィア管の映画と同じく、米国の縮図といえるし、ベルリン・フィル等と同様、名門オケの国際化が進んでいるともいえるのだろう。

続いてはお国もののガーシュウィン。ステージ中央にヤマハのピアノが配置され、日本を代表するピアニスト、小曽根真(b.1961)が登場。
まさに“小曽根流ラプソディ”といえるもので、彼独自のアドリブを満喫させてくれた。欲をいえば、オケとの丁々発止な掛け合いを求めたかったところ。強奏時にオケの音が勝ってしまうのはやはりニューヨーク・フィルのパワーというべきか。余談ながら、開演前の音出しが実に豪快で、客席に聴衆がいようとお構いなし。ラプソディ・イン・ブルーの冒頭のトランペットのソロを客席に向かって吹いていたのには、苦笑いしてしまった。日本のオケにはあまり見られない光景なので、ある意味カルチャーショックというべきか。

しかしながら、彼の真骨頂は聴衆の熱狂的な拍手の後に応えたアンコール。小曽根が奏でるブルースのリズムに乗せてジョセフ・アレッシのトロンボーンとサックス、コントラバス奏者が登場、即興的なジャムセッションが繰り広げられた。ニューヨーク・フィルのメンバーがジャズにも精通している事を示してくれただけでなく、横浜がニューヨークの色に染まったひとときだった。

休憩後、いよいよメイン・ディッシュとなるチャイコフスキーの交響曲第5番へ。これまで第4番をテミルカーノフ&サンクトペテルブルグ・フィル、第6番「悲愴」をドミトリエフ&サンクトペテルブルク交響楽団というロシア・オケで実演を聴いているだけに、ニューヨーク・フィルがどのようなチャイコ5を繰り広げてくれるかが興味のあるところ。
ギルバートは1楽章から早めのテンポをキープ。ロシア的な暗さはないものの、ツボをしっかり押さえた推進力のある演奏を展開。ニューヨーク・フィルのサウンドは縦の重厚感というよりは横に広がるサラウンド的なサウンド、というべきか。
聴き所の一つ、第2楽章のホルンは絶品だった。ソロはニューヨーク・フィル・ブラス・クインテットの一員でもある首席フィリップ・マイヤーズ。悠々と吹き上げられた旋律は彼のふくよかな体格が物語っているようにもみえた。
終楽章は全体的にエネルギーが要されるだが、ニューヨーク・フィルはここでも余裕の構え。クライマックスで高らかに鳴らすトランペットセクションも難なく吹上げてくれた。間違いなくオケは巧いし、シンフォニック・サウンドとしての快感は得られたものの、作曲家の内面へのアプローチはやや希薄に感じたのは否めなかった。バーンスタイン&ニューヨーク・フィルならどう表現したか、彼らの音源が改めて気になった。また、個人的には首席のフィリップ・スミスが降り番だったのが残念。

アンコールはグリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲。折しもソチ五輪の真っ只中。実にタイムリーな選曲で、心に灯がともされたような気持ちになった。自分にとっては昨年のロンドン響の来日公演に引き続き、今年の目玉の一つになる事は間違いない。

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